従来の油性グラビア印刷では、特色を使用して6色〜8色を用いて印刷しなければ色調再現が困難なもの、網点が30%以下のハイライト部やグラデーションの色調再現が困難なものがありました。
水性グラビア印刷の特徴は、広範囲な色調と高精細な再現性になります。製版の違いは、油性グラビア版は通常175線/inchですが、水性グラビア版は250線/inchです。水性グラビア版は浅版化及び細線化したことで、カラーを高精細に再現することができ、細かな文字も潰れずに再現することが可能になりました。水性グラビア印刷のデメリットであるインキの乾燥が遅いことが逆にメリットとなり、従来の油性グラビア印刷において困難だったハイライト部やグラデーションの3%からの安定した網点印刷が可能になり、再現できるようになりました。
その事から中京化学の水性グラビア印刷は、プロセスカラー(BLACK・CYAN・MAGENTA・YELLOW+WHITE)の5色で色調を再現することがほぼ可能です。
油性グラビア印刷では多色印刷しなければいけないところを水性グラビア印刷のプロセスカラー5色に置き換えることで、トータルコストを抑えることに繋がると考えます。また、印刷色数を減らす事によるインキ総使用量の削減、揮発性有機化合物(VOC)の排出量の削減になり、各種法令・省令・条例に対しての対応策、環境負荷の低減に繋がっていくとも考えています。